百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

  • トップページ
  • バックナンバー
  • contents3
  • contents4

バックナンバー

水戸徳川家の本陣屋敷
~旧取手宿・染野家住宅~

今回は茨城県の取手市にある「旧取手宿本陣 染野家住宅」を訪ねます。江戸時代、利根川水運の要衝だった取手は、江戸と水戸を繋ぐ水戸街道の5番目の宿場町として栄えました。そんな取手宿で本陣としての役割を任されていたのが、今回訪ねる染野家住宅です。この地で代々名主を勤めた染野家は、貞享4年(1687)に水戸徳川家から本陣の指定を受けます。以来、歴代の藩主などの移動の際に宿泊や休息の場として使用されました。藩政改革に尽力した徳川斉昭や、最後の将軍慶喜も滞在しています。現存する主屋と土蔵は、平成8年に茨城県の有形文化財に指定され、週末に一般公開されています。染野家住宅の本陣としての最大の特徴は、殿様を迎えるための座敷に設けられた格式高い上段の間。この部屋には徳川斉昭直筆の和歌が遺され、水戸徳川家との深いつながりを窺い知ることができます。またこの住宅のもう一つの魅力は住居部分の板間。何と明治時代の創成期における郵便局として改造されていました。現存する明治期の郵便窓口は全国的にも非常に珍しい存在です。江戸時代から明治初期までの文化を今に伝える染野家住宅。旧街道に遺された貴重な歴史的資料です。

取材先情報

旧取手宿本陣染野家住宅

茨城県取手市取手2-16-41 TEL:0297-73-2010 (取手市埋蔵文化財センター)

公開日:毎週金曜日・土曜日・日曜日(年末年始を除く)
公開時間:午前10時から午後4時まで(入場は午後3時30分まで)
入場料:無料
駐車場:あり

※上記以外の情報については、公開出来ません。