百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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絹の道の豪邸 第2弾
~奇跡の幕末洋風建築「旧中村家住宅」~

今回は絹の道の豪邸第2弾。生糸の貿易は幕末の横浜開港以来、日本の近代化と経済を支えてきました。横浜港へ生糸が運ばれた道程は「絹の道」と呼ばれ、周辺には財を成した豪邸が建ち並びました。そんな「絹の道」に建つ邸宅を前回に引き続きご紹介。第2弾は神奈川県相模原市の「旧中村家住宅」を訪ねます。中村家は勝坂と呼ばれた一帯を所有していた大規模農家で、"勝坂大尽"とも称された歴史を持っています。今回拝見するお宅は、中村家の6代目当主が、10年の歳月をかけて完成させたものです。驚くのはその建物が、「幕末」に建てられた「擬洋風建築」であるという点です。開港後の幕末期、横浜の外国人居留地には多くの外国商館が建ちましたが、現存しているものは一軒もありません。その姿は浮世絵の中に残されているのみでしたが、この中村家住宅は幕末期の横浜擬洋風建築の唯一の遺構として、極めて重要な価値を持っています。しかも建築当初は3階建てで、1階の部材は朱色、壁は群青色、屋根を赤瓦、2、3階は海鼠壁に白漆喰と極めて彩り豊かに構成されていました。幕末期に建てられた中村家住宅は、本格的な洋館が建てられる以前の過渡期建築として必見です。

取材先情報

史跡勝坂遺跡公園(歴史公園)

神奈川県相模原市南区磯部1780ほか(管理棟の住所は磯部1822)
TEL:042-769-8371(文化財保護課)
開園時間:
入園自由
管理棟の利用、竪穴住居内の見学は、
水曜日~日曜日の午前9時~午後4時
(月曜日、火曜日が祝日等の場合は開放)
※トイレは1月1日を除いて午前9時~午後4時まで利用可
休園日:12月29日から1月3日
駐車場:
午前8時30分~午後5時
32台

旧中村家住宅

神奈川県相模原市南区磯部1734番 TEL:042-769-8371(文化財保護課)
開館時間:午前9時30分~午後4時
休館日:
月~水(ただし、祝日は開館)及び12月29日~1月7日
※休館日は外観のみ見学可能です。
入館料:無料
駐車場:なし

※上記以外の情報については、公開出来ません。