百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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東京・谷中「朝倉(あさくら)彫塑館(ちょうそかん)」後編
~彫刻界の巨匠が魅せる無類の造形美~

今回は台東区谷中にある「朝倉彫塑館」の後編。朝倉彫塑館は日本彫刻界をリードしてきた巨匠、朝倉文夫が構想からおよそ7年の歳月をかけて造りあげたアトリエ兼自宅です。朝倉文夫は粘土を用いて造形する彫塑というジャンルを極めた人物。早稲田大学の大隈重信像など、数々の名作を世に残しました。そんな朝倉が、設計から意匠に至るまでこだわり抜いたのが朝倉彫塑館。彼の自由で独創的な造りは「アサクリック(朝倉のテクニック)」と呼ばれています。後編では前回紹介できなかった驚きの館内を拝見します。まずは朝倉の先進性と遊び心が伺える屋上。彼は竣工当時から植物を植え込み、先駆的な屋上庭園を造り上げました。更にその一角にはユニークな作品が並べられ、訪れる者の目を楽しませています。驚くべきは3階の「朝陽の間」に設えられた幅5.4mにも及ぶ巨大な床の間。全てが曲線で仕上げられ、見たこともないその姿に圧倒されます。部材は全て北山杉の天然絞り磨き丸太が使用されるなど、朝倉は材にもこだわりを見せます。中でも天井は杉皮の裏張りを施した神代杉が大胆に用いられ、一層贅沢な造りとなっています。朝倉文夫が建てた無類の造形美をご紹介します。

取材先情報

朝倉彫塑館

東京都台東区谷中7丁目18番10号 TEL:03-3821-4549
開館時間:午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館日:
月・木曜日(祝日と重なる場合は翌日)
年末年始
※展示替えのため臨時休館することがございます。

※上記以外の情報については、公開出来ません。