百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

  • トップページ
  • バックナンバー
  • contents3
  • contents4

バックナンバー

伝統の中に生きる街~歴史の里・佐原~

今回登場するのは、千葉県香取市佐原の町並み。江戸時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥る町です。その昔から「小江戸」とも「江戸優り」とも呼ば れるほど、江戸商家町の面影が今も残されています。かつて川の交通で栄えた旧家が、人々の生活とともに現役で息づいているのです。

まず2人が訪れたのは、寛政12年(1800年)から醤油の醸造をしている老舗「正上」。現在の店舗は天保3年の建築で、何と築179年の江戸商家がその まま現役で使われています。迎えてくれたのは10代目の当主。「間口の広い店舗は江戸商家の見栄」だという当主の案内で「カラクリ雨戸」や「様子窓」そし て2人とも初体験の土蔵のお宝拝見など、これぞ江戸商家の見どころ満載です。

一旦「正上」をあとにして、2人は佐原の商家巡りと繰り出します。創業300年の造り酒屋で江戸伝来のみりんを試飲し、「座売り」と呼ばれる典型的な店舗 で、古いそろばんを使っての昔ながらの商談に講じます。典型的な町屋作りの「うなぎの寝床」で江戸時代の自動ドア?に出会い、関東で一番古いと言われるお 蕎麦屋さんで、200年前の蕎麦の秘伝書に書かれた「黒切り蕎麦」をいただきます。

佐原の町歩きを堪能した後、2人は再び「正上」へ。10代目当主ですら、何があるのかいまだに分からないという土蔵の中から、先祖から伝わった裃を見せて もらいます。先代の9代目夫婦、10代目夫婦、そして11代目(予定)の息子さんと娘さんの一家6人が大集合。古い家を守っていく心情と苦労を語ってもら います。