百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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春!京都の「おもてなしの家」~京町家の魅力に迫る旅~

前回に引き続き、八嶋智人、黒田知永子の絶妙コンビの二人が京都を訪ね歩きます。今回の百年名家のテーマは「京町家」。ということで、旅は祇園から始まり ます。背後には美しい町家の風情が…と思っていたのですが、これが大きな間違い。祇園のお茶屋さんは「京町家」ではないという衝撃的な事実を知り、本格的 な町家の大研究が始まります。

じつは京町家の定義は「表屋(おもてや)造り」にあります。表屋造りは通りに面した店舗棟と奥に広がる住居棟とに棟がはっきり分かれているのが特徴です。 店舗と住居の真ん中に位置するのが玄関棟。「通り庭」と呼ばれる土間の通路がそれらを「ウナギの寝床」のようにつないでいます。

そこで二人は表屋造りの典型的な京町家である「秦家」を訪れます。秦家は江戸時代から代々薬屋を営んでいた商家です。現在秦家を守る秦めぐみさんの案内 で、京町家のすべてを教えていただきます。家の中をつぶさに見せていただくうちに、中庭や奥庭の位置など、実に合理的な間取りであることに気が付きます。 京町家の美しさの秘密は、この合理的精神にあったのです。

そして京町家を美しく彩る格子戸にも、それぞれ商売によって違いがあることも知ります。そこで、京都格子戸ツアーに出発。呉服屋の「糸屋格子」、米屋の「米屋格子」、お麩屋や豆腐など水ものを扱う店には「麩屋格子」…など、それぞれのお店を訪ねて、その特徴を紹介します。

旅の最後は再び秦家に戻り、伝統の京町家料理に挑戦します。昔から町家で食べられていた家庭料理を、めぐみさんの手ほどきで体験します。伝統的な京町家と、伝統的な家庭料理。生活の器と文化は、一心同体であることを実感した京都の旅でした。